ジャケットの袖口ボタンはキス派?重ね派?
「ジャケットの袖口に付けるボタン・・・ボタンが並んで付けられているものと、
重なって付けられているものがあるけど違いって何??」
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長野市のビスポークテーラー・GENTLE BREEZE(ジェントルブリーズ)/ヤマギワです。
ジャケットの袖口のボタンは元々キスと言って(重なることなく)並んで付けられていました。重ね付けが施されるようになった理由は諸説ありますが、重ね付けは高度な縫製技術が必要であることから、イタリアの職人が自身の技術力をアピールするために始まったという説が有力です。
その他にも、現在主流となりつつある袖口4つボタンですと、1つ目のボタンから4つ目のボタンまでが長くなってしまい、袖が短い仕立ての場合にバランスが悪くなってしまうことから、それぞれを重ねることでボタン全体の幅を短くし、バランスを保ったとも言われています。
いずれの説ににしても、機能性というよりもデザインを重視して施されている仕様と言って良いでしょう。
(その昔は「機能性」という役割もありました ⇒ 過去ブログ)
技術力という意味では、「重ね付けは手縫い(ハンドメイド)でなければできない」という特徴を持っているため、袖口のボタンが重ね付けであることは、すなわち「手縫い」であることの証にもなります。
とは言え実用性に差し障りはないので、ご自身のこだわりや趣向によって「重ね」or「キス」を選ばれて良いと思われます。袖口のボタンに限らず、技術力や装飾性を前面に押し出した仕様は(一般的に)イタリア的とも言われますので、オーダーに際して遊び心を加味したい場合は「重ね」、英国調などを意識されるのであれば「キス」を選ばれるのも一興です。
いずれにしても迷われたらご相談いただきたいですし、何より「オーダーを楽しんでいただく」ことが大切です♪
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