ご自身の体型を活かす・・・美しいウェストラインを実現したダブルブレスト3Pスーツ
ブログをご覧をいただきまして、誠にありがとうございます。
長野市中御所のテーラー・GENTLE BREEZE(ジェントルブリーズ)/ヤマギワです。
Y様が誂えたスーツが仕立て上がりました。
ダブルブレストスーツという選択
Y様のご指定は「ダブルブレストスーツ」。
かつてはダブルブレストというと40代以上の方が誂えるケースが多かったのですが、Y様のような20代のお客様からオーダーを頂戴することが多くなってきました。ジェントルブリーズでは元々「若い方にもダブルブレストスーツを」と伝えさせていただいたことを考えると、とても嬉しい傾向と言えます。軍服を起源とするダブルブレストは風格や威厳が漂うことで(特に20代の方々は)遠慮しがちではありましたが、反面エレガントな雰囲気を醸し出すこともあり、早い(若い)うちから挑戦していただきたいと思っています。
生地選び(ライトネイビー×チェック)
今回Y様が選ばれた生地は「canonico(カノニコ)」のやや明るめネイビーに大きめの格子があしらわれたチェック柄。
canonicoは1870年、イタリアで創業された老舗生地ブランドでウール産業の中心地であるトリノ近郊のビエッラ地方に工場を構えました。1980年代以降は海外への進出も顕著となり、現在では伝統を守りつつも最新の技術やトレンドも組み入れ、サスティナブルなファッションへの取り組みも強化しています。
細部にこだわったディテール
ディテールとしては、6つボタン2つ掛けのダブルブレスト・腰ポケットを斜めとしたスラント仕様であること。加えて、袖口のボタンが通常3つか4つであるところを5つにすることで袖口が華やかになりオーダメイド感も醸成されました。このボタンについてもこだわられ、明るめの色味とすることでダブルブレストから生じる風格や威厳に(少しだけ)カジュアルな要素を入れ込み、フォーマルに寄り過ぎることのない着やすさを実現しています。
更には内ポケット周りにも「台場仕立て」を施し、見えないところにもこだわりを。
加えてウェストコートもオーダーをいただき、3ピース仕立てとしました。ウェストコートを持つことで、上衣を脱いだ時でもワイシャツ1枚になることなくきっちり感を演出。
秀逸なスーツシルエットの実現(ウェストラインの妙)
Y様は上半身の発達が著しく、広い肩幅・厚い胸板と十分に絞れたウェストをお持ち。ですから上衣を肩幅に合わせると(特に)ウェストがぶかぶかになり、シルエット全体が野暮ったい印象になります。そこで今回注意深く採寸し、仕立てさせていただいのは上衣のウェストライン。ダボッとしたものではなく、実寸のウェストに添った(バストからウェストへの)くびれが美しく出るように考慮させていただきました。そうして仕立て上がったウェストラインはとても美しく、Y様にもご満足いただける仕上がりとなったかと存じます。
最後に
この度Y様がスーツをオーダーされたきっかけは、ご友人の結婚式に参列するため。ジェントルブリーズでは珍しくないケースではありますが、(何度も申し上げる通り)数ヶ月前から友人の人生の節目を祝うための準備を粛々と進める姿勢には、敬意を払わずにはいられません。それこそ‟大人の嗜み”かと。
お式当日が、思い出に残る一日になりますように。そしてスーツスタイルを存分に愉しんで下さい。
Y様、オーダーありがとうございました。
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