良いモノを永く使い続ける・・・父から子へ受け継がれるオーダースーツ

「昔、父が仕立てたオーダースーツなんですが、

(息子である)自分とそれほどサイズ感が変わらないものですから・・・

直せるものなら直して着たいと思いまして」

ブログをご覧をいただきまして、誠にありがとうございます。

長野市中御所のテーラー・GENTLE BREEZE(ジェントルブリーズ)/ヤマギワです。

以前、当店でスーツをオーダーいただいたお客さまから素敵なご相談をいただきました。

その昔お父さまが誂えたオーダースーツ・・・

「廃棄するくらいならお直しを施して着てみようかな・・・直せますか?」

とのこと。ジェントルブリーズではスーツやジャケット・トラウザーズなどのお直しも承っておりますが、お直しにも限界があり、お客さまにもご予算がおありでしょうから、

「まずは現物を見せていただけますか?」

とお願いをし、ご持参いただきました。

【お直し前】
上質な生地で仕立てられたWブレストスーツ

後日、ご来店いただきスーツを拝見させていただきました。以前スーツをオーダーいただいた際の採寸の数値を参考に、お直し後の寸法を算出。結果、何とかお直しが叶いそうでしたのでスーツをお預かりし、数日後、正式なお見積りをご連絡させていただきました。お客さまには、お直し内容とお見積り金額を提示させていただき、ご納得いただいた上で作業に入らせていただいております。

【お直し前】
現代よりも肩パットが厚く、ゴージラインが低いディテール

今回の主なお直しの内容と致しましては以下の5点・・・

【ジャケット】

①肩パットを半分抜く

②バスト・中胴の詰め(タイトに絞りました)

③着丈詰め(今どきの丈感に変更)

④袖丈出し

【トラウザーズ】

⑤丈詰め&裾巾詰め

【お直し後】
クラシックスタイルのWブレストスーツという出来映え

そしてお直し後、上の写真のような出来栄えに。ゴージラインの位置は変わっていませんが、現代のシルエットとして十分に着ていただけるスーツに仕上がりました。当店が依頼している職人さん曰く、「良い生地を使っているので直して正解!」とのこと。資源やモノを大切に使い続けることは世の中の流れではありますが、良いモノを永く使い続けることの素晴らしさを改めて教えていただいた今回のお直し。お父様が着ていらっしゃったスーツをご子息へ・・・モノに限らず様々な想いも受け継がれたことでしょう。

N様、この度も誠にありがとうございました。!

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