大人が配慮すべき若年層のスーツスタイル(着方・着こなし・サイズ感)
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長野市中御所のテーラー・GENTLE BREEZE(ジェントルブリーズ)/ヤマギワです。
Kさまが誂えたスーツが仕立て上がりました。
K様は高校のご卒業を控えた18歳。この度、卒業式に着られるスーツとしてオーダーを頂戴しました。慣れないオーダー過程の中で悩みつつも選ばれた生地は、ネイビー地に同色の濃淡でストライプがあしらわれた爽やかでフレッシュ感のあるもの。若さに一層の躍動感が備わり、その年齢ならではのアクティブな印象が醸し出されています。
オーダーに際しては、お母さまより「息子は高校で野球部に所属していまして、卒業式で着るスーツを用意したいのですが、肩幅や下半身の筋肉を考えると既製品ではサイズ感が合わなくて・・・」というお話を伺いました。チームでは大黒柱として仲間を引っ張ってきた存在とのことで、スポーツに打ち込んでいらっしゃった方特有の『肩幅問題』や『太腿問題』が散見されました。
つまり、上衣を肩幅に合わせてしまうとトレーニングによって絞られている胴回りがブカブカになってしまい、トラウザーズ(パンツ)のサイズを筋肉が発達した太腿に合わせてしまうとウエストがブカブカ・・・これらを既製服では解決できない『問題』として捉え、その全てをオーダーメイドによって解決します。
時に大人は・・・
「頻繁に着るものではないんだから既製服で十分。若い時にオーダースーツなんて高額でもったいない」とおっしゃいます。故に妙なサイズ感(や着方・着こなし)でスーツを着ている若者も多く、それらの責任の一端は私たち大人にあるような気がするのです。確かにオーダースーツというのは‟その人以外に着ることができない着用物”として仕立て上げるわけですから、既製服に比べて値が張るかも知れません(ジェントルブリーズでは既製服に少しだけ上乗せするだけでオーダー可能ですが)。それでも、大人の入口に立つ若者には『大人が着用するに相応しい着方・着こなし・サイズ感』を教授することが、人生の先輩たる大人の責務なのではないかと思うのです。
それは高額でなくても良いでしょうし、ある程度既製服で賄える体型であればオーダーで仕立てる必要もないかも知れません。素材はウール100%でなくとも、きっちりとしたサイズ感が最重要。ですから、周囲の大人がしっかりと‟着て着やすく・見て美しい”ジャストサイズスーツがもたらす効用を理解し、スーツに馴染みの薄い若者を大人の入り口に立たせる上で相応のスーツを「最初の1着」として用意してあげることをオススメします(不明な点はジェントルブリーズまでお問い合わせ下さい)。
この度のオーダーでは、巣立ちを控えたお子さんのために大人の責務をしっかりと果たされたご両親の想いをひしひしと感じ取ることができました。伝統的な和服に多くのマナーがあるように、スーツにもマナーがあります。着方や着こなし方というものがあります。日本でも既に数十年も昔から一般化しているスーツの「嗜み」を、ジェントルブリーズとしてもしっかりとお伝えしていきたいと考えています。
K様、スーツのオーダーをいただきありがとうございました!そして、ご卒業おめでとうございます!!
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