ジャケット右側に付いている二つ目の腰ポケットの由来
「ジャケットの右側に二つ腰ポケットが付いている仕様を見かけるけど、
何のために付いているものなのですか??」
ブログをご覧をいただきまして、誠にありがとうございます。
長野市のビスポークテーラー・GENTLE BREEZE(ジェントルブリーズ)/ヤマギワです。
和製英語では「チェンジポケット」と言われますが、本来は「チケットポケット」と呼ばれるもので、ジャケットの右側の腰ポケットの上に(やや小さめに)施されるディテールです。現在では一般的なジャケットと差別化するための‟お洒落アイテム”として施されているのですが。
そもそも「チェンジポケット」という呼称は、そこに小銭を入れたことに由来するのでしょうが、どうしてそのようなものが必要だったのでしょうか?電子決済が一般化しつつある現代に至っては「昔の人も財布を持たなかったの?」という疑問を抱かざるを得ません(笑)
このポケット、今でいう高速道路の料金所で通行料を支払うための小銭を入れるために生まれてきたとのこと。昔々、ヨーロッパ(と言っても漠然と広いですが)郊外では乗馬用の道を通るのは有料であり、小銭やチケット(通行証)を入れておくポケットが必要であったというお話。
ジャケットの腰ポケットが斜めに付いているディテールは、馬に乗った際に「ポケットの中の物を取り出しやすいように」という理由から生まれたことを考えると、スーツの起源というのは「乗馬」に関連したエピソードも多いということに気付かされます。
そのような由来を知りつつ、現代ではほぼ使うことのないであろうディテールをあしらうことに、当時の欧州人に想いを馳せつつ底知れぬロマンを感じてしまうのは私だけでしょうか♪
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