‟『上質』と『○○』だけが体現できる”・・・大人の余裕が感じられるスーツ

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長野市中御所のテーラー・GENTLE BREEZE(ジェントルブリーズ)/ヤマギワです。

M様が誂えたスーツが仕立て上がりました。

然るべきお立場に相応しいスーツとは

この度、M様がオーダーに際して仰っていたのは‟然るべき場に相応しいスーツ”ということでした。加えてM様の佇まいを拝見し、同時にそれは‟M様のお立場に相応しいスーツ”でなければならないということも(テーラーの直感として)感じられ、『上質』というキーワードを念頭におきながら生地の提案をさせていただきました。

そうして選ばれた生地は、『上質』の代名詞とも言える「LORO PIANA(ロロ・ピアーナ)」のライトネイビー。‟生地の女王”という異名を持つだけのことはあり、しなやかで繊細な生地から生まれる光沢と陰影が『上質』であることを物語り、然るべきお立場と然るべき場に申し分のないものとなりました。

『上質』を証明する細部こだわり

『上質』であることとは決して生地の質だけに留まりません。

今回M様には内ポケット周辺を「台場仕立て」としていただき、見えない所へもこだわっていただきました。台場仕立てとは、本来裏地より高価である表地を普段は見ることのない場所(内ポケット周辺)にふんだんに使用することで高級感を演出し、やがてそれが『上質』なスーツという評価へと繋がるということ。現実的には裏地が傷んだ際の補修がしやすい等のメリットもあるのですが、ホテルのクロークなどに上衣を預ける際には(ひょっとしたら)チェックされているかも知れない場所・・・必須とは言えない仕立て方ですが、興味がおありの方はぜひお試し下さい。

加えて「本切羽仕立て」も。

これは袖口のボタンを外すことができるという、その昔イギリス人医師が「診察をする際に腕まくりをしたい」という要望を受けてはじまったとされる仕様ですが、現在ではオーダーメイド感を醸し出せる仕様として誂える方が多いもの。

そして、ボタンは「焼き水牛」を選ばれました。

自然素材であることの高級感はもちろんのこと、焼き色が入った唯一無二の色味と質感が‟キワモノスーツ”であることを否応なく表現してくれています。殊、ボタンと言うのはスーツ全体に占める表面積が小さいというだけで軽視されがちなのですが、スーツ全体の雰囲気を決める重要な要素であることをご承知おきいただき、(これからオーダーをお考えの方にも)ぜひこだわりあるボタンを選んでいただけましたら幸いです。

お立場をわきまえたらウェストコート(ベスト)を仕立てる

そしてご自身のお立場を顧み・その立ち位置を理解したならば、お立場に相応しい装いとして「ウェストコート(ベスト)」をご提案致します。スーツの上衣を脱いだ時でも、元来下着を由来とする‟ワイシャツ姿”になることなく一定のフォーマル度を保つことができる・・・ということが大きな理由。然るべきお立場の方には上衣とトラウザーズにプラスして、3ピーススーツとしてのウェストコートにも袖を通していただけましたら幸いです。

『上質』よりも大切なこと

では、果たして生地と仕様が高級ならば『上質』なのか・・・というと、実はそうではありません。「良い生地」や「高級な仕様」(あるいは仕立て)というのはそれに越したことはないのですが、最も優先すべきは『ジャストフィット』であることだとお考え下さい。『ジャストフィット』であることが、然るべき場において着る人の存在を際立たせ・お立場を担保する基本だということ。そして、『上質』と『ジャストフィット』の両方を同時に実現できるのは‟Made to measure”だけ、ということなのです。

今回M様には『上質』と『ジャストフィット』を体現する一着をお仕立ていただき、心より感謝を申し上げます。今後とも宜しくお願い致します。。

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